
最近、死後事務委任という言葉を聞くようになっていませんか?。死んだ後の色々な手続きを死後事務といいます。本記事は、どのような死後事務があり、生前にどのような準備をしておけばよいのか説明します。
死後事務の中には死亡届の提出をはじめとする役所に対する手続き、公共料金等の支払いと契約解除などの民間企業に対する手続き、並びに葬式及び納骨の執行が含まれます。主要な手続きだけで40種類近くがあります。
1.死亡を知った日から7日以内
2.死亡を知った日から14日以内
3.死亡日から15日以内
4.死亡後速やかに
5.死亡を知った日の翌日から1か月以内
6.死亡を知った日の翌日から3か月程度の相当な期間
7.死亡を知った日の翌日から4か月以内
8.死亡を知った日の翌日から10か月以内
9.死亡日等から2年以内
10.死亡日等から3年以内
11.死亡日等から5年以内
12.随時
13.諸手続きの終了後
スマホの契約解除は一番最後
現在ではスマートフォンは、サブスクリプション型オンラインサービスやネット証券やネットバンクなどの金融サービスなど、色々なサービスを受けるための手段となっており、被相続人が亡くなってすぐにスマートフォンの契約を解除してしまうとその人がどのようなサービスを契約していたかわからなくなる可能性があります。「スマホの契約解除は一番最後」と心得てください。
「死後事務委任」とは、契約により、亡くなった後の諸々の手続きを誰かにやってもらうことをいいます。
身寄りがない人や、身寄りがいても頼れない人が死後事務を委任します。
後見人は、いくつかの手続きを除き、原則として死後事務を行うことはありません。任意後見受任者がいる場合には、別途死後事務委任契約を結ぶ方法もあります。
死後事務委任契約は、公正証書により作成します。契約の内容は、双方の合意によって自由に決定可能です。契約の中に含まれる主な条項としては、(1)委任する事務の種類、(2)預託金・費用報酬の支払いに関する定め、(3)契約の解除・終了に関する定め、及び(4)預託金の返還・事務執行報告に関する定め等が挙げられます。
死後事務のうち、必要と思われるものを選択して契約の中に含めることができます。
死後事務執行の費用(経費)と報酬の支払いには預託金方式および生命保険利用方式があり、死後事務受任事業者によって方法が異なります。また、任意後見受任者と死後事務契約を結んだ場合には、任意後見人が管理する財産の中から費用(経費)と報酬を支払う方法があります。
費用(経費)と報酬の支払いに関して、死後事務委任契約の中で明確にする必要があります。
亡くなる直前に死後事務委任契約を結ぶわけではないため、契約締結から事務実行までに間があります。その期間に起きた各契約当事者の事情により契約の解除が必要になる場合があります。このような事態に備えるため、契約解除条項を死後事務委任契約に含めます。
また、預託金の中から死後事務委任の費用と報酬を支払う契約になっている場合では、委任者の相続人はその預託金について相続人としての権利を持っているため、委任者の相続人による解除を防ぐような定めを契約の中に含める必要があります。
死後事務委任契約には、委任した事務が完了した時点で契約が終了する定めを含めます。
死後事務の終了後、受任者は事務執行の費用と自分への報酬を預託金から清算し、残金を遺言執行者、相続人、又は財産清算人に返還します。さらに受任者は、事務執行の詳細、費用の支出、及び報酬等を記載した報告書を作成して報告します。
人が亡くなった後には多くの手続きが必要になります。しかし、生前の整理や準備で、その負担を大きく軽減することができます。相続人にとっては、手続きの期限を把握しておくことが安心につながります。
また、今後は様々な事情で死後事務委任を利用する人が増えていくでしょう。自分に必要なサービスを見極め、事業者が提供するサービス内容を理解しておくことで、より安心して死後事務代行サービスを活用できます。
死後事務委任契約は遺言や後見制度とは独立した制度ですが、これらと併せて検討することで、老後の生活を長期的・総合的に計画することができます。